【ジャズとの出会い】
小4の時、九響•N響現役のH先生にドラムとマリンバを教えて頂いた。中3の頃、3つ上の先輩が「ジャズって面白いけん。エルビンジョーンズやら最高やもん。」と言っていたのを高3くらいで思い出し、ちょっと覗くつもりでジャズ喫茶に飛び込んだ。
店に入ると外にまで鳴り響いていたベースの音がアルテックのスピーカーから大音量で尻に伝わって来た。ジャズって煩い音楽のことなんだ、というのが第一印象であった。そうは思ったものの居心地は悪くなかったので、コーヒー1杯で1時間程居ただろうか。帰る頃にはあまり煩く感じなくなっていた。
それからは、高校時代は受験勉強の合間を縫って、大学時代は授業の代返を友人に頼み、ほぼ毎日ジャズに浸った。コルトレーンという偉大な存在を知るまでは、それほど時間はかからなかった。エルビンの名を聞いていたからである。以後、エリントン、モンク、シェップ、ミンガスなどを好んで聴いた。
こうなると喫茶店だけではでは物足りず、いよいよレコードを買うことになる。どのアルバムを買うか散々迷った結局、最初に求めたのは、ビリーハーパーの”Black Saint”であった。彼のテナーを初めて聴いた時、その野性的な音に一発で魅了されたからだ。これが私とジャズとの出会いである。
それから40年経った今は、スガダイロー氏のピアノに惹かれており、3年続けて横浜Jazzプロムナードの開演で彼のダイナミックな演奏を楽しんでいる。
何年か前に現役団員のA.H.さんの公演をエポックなかはらで聴いたのがBSとの出会い。その後も横浜ジャズプロムナードで歌声を聴いたが、その時はまさか自分がその仲間に入るなど想像もしていなかった。
昨年6月の宴席で、冗談交じりに「定年後なにも趣味がないのはつまらないし、コーラスでもやろうかな」と漏らした際に、「是非入団したら…」と言われ見学が実現。先輩の皆さんの温かい応対が快く感じられたことから、即入団を決めた。とはいえ、コーラスなんてやったこともなく、譜面を見るのも約40年ぶり、最初はヘ音記号の音符がどの音なのかすら分からなかった。
入団から半年過ぎた今、少しは楽曲も覚え高津区民音楽祭を経験したものの、まだまだ音が確実に取れないし(というより高音が多く声が出ない)、英語の歌詞にも付いて行くのがやっとの状態。こんなことで定期公演に出られるのか心配は尽きないが、見守って下さる先輩や先生方について、頑張っていこうと考えている。