勤めていた会社がノー残業デーを導入した時、「何かやりたいな」と思い、探したところ、帰宅経路の二子玉川駅近くにあるカルチャースクールのジャズボーカル教室が目にとまりました。学生時代、親に旅費を出してもらい春休みに渡米し、ラスベガスに立ち寄った時、偶然にもフランク・シナトラのディナーショー、エルビス・プレスリーのミッドナイトショーを観れた、その時の感動がよみがえり、一抹の不安はあったものの、飛び込みました。
 カルチャースクールでは半年に一曲をじっくり学びました。何年か後には、素人が、プロの演奏をバックに歌えるジャズバーのセッションに行くようになりました。そして、自己の感性をみがき、その人なりの音楽表現ができるジャズの魅力に引き込まれていきました。
 新型コロナで、狭く換気の悪いジャズバーは敬遠されて、休業が相次ぎ、営業継続している店でも、ジャムセッションは閑散とし、光景が一変しました。
 「ジャズは歌いたいけど、どうしよう」と悩んでいた頃、都内に住む従兄妹の女性コーラスを聴きに行き、嬉々として歌っている姿がとても新鮮でした。以前、サントリーホールで、ホテルオークラ主催の古楽器を使ったオーケストラによる第九合唱を、テナー、バスとパートを替えて2回歌った時のハーモニーによる高揚感、陶酔感を思い出し、「これからは、ジャズコーラスだ!」と心躍らせ、ブルースカイズに、昨年6月入団しました。
 
121110_232638 昨年の高津区民音楽祭では、久しぶりにステージに上がり、団員の皆さんにご迷惑かけることもなく、何とか歌えたことで、ひと安心し、また喜びもこみ上げてきました。  4月8日のミニコンサート曲目の中では、スイング感たっぷりの”Sing Sing Sing”が大好きです。お客様に、この感動を伝えられるよう、発声を鍛え直しながら練習に励んでいきたいと思います。            テナー Y.S  

ラスベガスで 『Frank Sinatra』を背景に